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3歳マイル王決定戦 武豊ブレイクランアウトいざ出陣

3歳マイル王決定戦 武豊ブレイクランアウトいざ出陣=NHKマイルC見どころ
西の大器アイアンルック史上最少キャリアV狙う
2009年5月9日(土)

武豊ブレイクランアウトが満を持して3歳マイル王決定戦に出陣【スポーツナビ】

 JRA3歳マイル王決定戦・第14回GINHKマイルカップが10日、東京競馬場1600メートル芝で開催される。
 
 GIとしての歴史は浅いものの、創設時からの勝ち馬には後の欧州GI馬となったシーキングザパール、エルコンドルパサー、後のJCダート勝ち馬となったイーグルカフェ、クロフネ、また、後のダービー馬となったキングカメハメハ、ディープスカイ。さらに、2~3着馬からも後のダービー馬タニノギムレット、後の高松宮記念馬となったファイングレイン、ローレルゲレイロと、このレースの上位馬からはさまざまなカテゴリーのチャンピオンホースが誕生している。
 単なる3歳マイル王決定戦とは片付けられず、3歳クラシックにも劣らないハイレベルレースが、このNHKマイルカップだ。
 
 今年の有力候補は、世代トップクラスの素質と評判高いGIII共同通信杯の勝ち馬で武豊が騎乗するブレイクランアウトが満を持しての出陣。また、安藤勝己騎乗の2歳王者決定戦GI朝日杯FS2着馬フィフスペトル、前哨戦のGIIニュージーランドTを快勝した吉田豊騎乗のサンカルロを加えた関東馬3頭に、破壊力抜群の末脚を武器にわずかキャリア3戦でGIII毎日杯を完勝した小牧太騎乗の関西馬アイアンルック。東の強力3騎に、西の大器が絡む展開だ。
 前週の古馬最高峰のGI天皇賞・春は関東馬マイネルキッツが制しており、劣勢が続くGI戦線で関東馬が連勝なるかも注目される。

 この3歳府中1マイル決戦を制し、未来のスターホースへと名乗りを挙げるのは――。発走は10日15時40分。
■武豊が認める素質、まずはマイル王の称号を

昨年の2歳王者決定戦・GI朝日杯FSでは惜しい3着だったブレイクランアウト(左から3頭目)、今度こそ頂点を【スポーツナビ】

 中心となるのはまず、武豊が騎乗する外国産馬ブレイクランアウトだ。2歳時のGIII東京スポーツ杯2歳Sで2着、GI朝日杯FSは3着と勝ちきれないでいたが、明け3歳となった09年初戦GIII共同通信杯では、これが3度目の騎乗となる武豊が完全に同馬のクセをつかんだのだろう、それまでの惜敗のウップンを晴らすような鮮やかな末脚で差し切り勝ちを収めた。

 昨年11月に落馬で右腕を骨折した武豊だったが、ブレイクランアウトでGI朝日杯FSに乗るために驚異の回復力を発揮。年内絶望と思われた復帰時期を大幅に縮めたという経緯もある。レースは敗れたものの見せ場十分の内容であり、また、それだけ武豊が同馬の素質を高く評価しているということだ。

 共同通信杯後はコース適性を優先させ、中山競馬場のGI皐月賞をパスし、重賞を勝った東京コースで行われるNHKマイルカップ一本で調整。中7週以上の休み明けで同レースを勝った馬はこれまでいないが、一頓挫あっての休み明けではなく、予定通りのぶっつけ本番だけに、調整はバッチリだろう。仕上がりに不安はない。

 NHKマイルカップの結果・内容次第によっては5月31日に東京2400メートルで行われる3歳牡馬クラシック第二冠目である競馬の祭典・GI日本ダービー出走プランもあるブレイクランアウト。マイル王の称号を手土産に、皐月賞馬アンライバルドに挑戦状をたたきつけるか。
■フィフスペトル反撃、父仔2代制覇へ

父キングカメハメハに続く父仔2代制覇なるか、安藤勝己とフィフスペトルが反撃へ【スポーツナビ】

 同じ関東馬で同じ馬主・勝負服の有力候補がフィフスペトルだ。2歳の夏にGIII函館2歳Sを勝って以降は勝ち鞍がないものの、GI朝日杯FS2着を筆頭に、GII京王杯2歳S2着、GIIスプリングS3着と大崩れしていない。追えば確実に伸びる末脚、そして能力が世代トップであることをレースごとにアピールしている。

 前走の3歳牡馬クラシック第一冠・GI皐月賞は7着に敗れたが、これは最後の直線で窮屈になり、脚を余した格好だ。能力をすべて出し切ったわけではない。
 今回は反撃を期して、ダービーではなく府中マイルに参戦。前走で2000メートルも十分こなせることを示したが、現状ではマイル戦の方がよりこの馬の能力を発揮できるだろう。ここは大変身があっていい。
 そして、鞍上には引き続き、04年の同レース覇者である父キングカメハメハの主戦でもあった安藤勝己。名手の手綱に導かれての父仔2代制覇は十分可能だ。
■上昇サンカルロ、得意の左回りでさらに期待

上昇著しい前哨戦の勝ち馬サンカルロ、得意の左回りで連勝を狙う【スポーツナビ】

 関東からはもう1頭、トライアルレースのGIIニュージーランドTを快勝したサンカルロも有力候補。その前走は内から鮮やかに抜け出し、上がり3ハロンもメンバー最速、2着馬に2馬身差をつける文句なしの快勝だった。
 右回りの中山コースでは今ひとつ弾け切れなかった同馬が、目を見張る完ぺきな競馬で重賞初勝利。これはまさに成長の証しと受け取っていいだろう。

 今回は東京コースに替わるが、同馬にとっては左回りこそが本領発揮の舞台。より追走がスムースになる分、末脚の威力がさらに増すに違いない。目下の上昇度、得意の東京と、勝つに十分な条件はそろっている。

■アイアンルック、史上最少キャリアV見えた

 これら関東の強力3騎に真っ向から挑むのが、西の大器アイアンルックだ。まだキャリアはわずか3戦ながら、新馬戦では小回りの小倉1200メートル戦ながら2着馬に直線だけで7馬身差をつける衝撃デビューを飾り、前走のGIII毎日杯を1番人気で勝利して早くも重賞ウィナーの仲間入り。しかも、毎日杯で3着に負かした相手は続くダービートライアル・GIII青葉賞を完勝したアプレザンレーヴだ。これだけでも、アイアンルックの素質の底知れなさが分かるというもの。
 また、4着に敗れた2戦目のGIIIアーリントンCにしても、最後の直線で前が壁になって追い出しが遅れた結果。最後の脚勢からして、不利がなければ突き抜けていたはずだ。

 毎日杯後はここを目標に調整され、最終追い切りでも管理する橋口調教師が満点をつける好気配。態勢は万全だろう。
 同馬の武器はなんと言っても、その破壊力抜群の末脚。ゴールまで525メートルの直線を持つ広い東京コースは持って来いの舞台になる。史上最少キャリア4戦目でのNHKマイルカップ制覇も、アイアンルックなら難なくやってのけて不思議はない。
 また、毎日杯の勝ち馬は過去4頭がNHKマイルカップに出走し、4頭がすべて勝利しており勝率100パーセント。まさしく“必勝ローテ”も同馬を後押ししている。
■レッドスパーダら伏兵多彩、再び大波乱が起きるか

レッドスパーダ(左)はスプリングSで後の皐月賞馬アンライバルドと半馬身差の接戦、その実力は侮れない【スポーツナビ】

 上記4頭以外にも、GIIスプリングSで後の皐月賞馬アンライバルドから半馬身差に食い下がったレッドスパーダも侮れない実力馬だ。有力4頭いずれもが差しタイプであるのに対し、こちらは先行して好位から競馬ができるタイプ。中団~後方でけん制しあう展開になれば、これに乗じて一気の押し切りもある。

 また、GIIニュージーランドTで大外を回しながら2着に食い込んだディアップゴールドも伏兵以上の存在。通ったコースの差を考えれば、サンカルロとの2馬身差は本番で縮まるどころか、逆転があってもいい。

 ほか、重賞戦線で善戦を続ける岩田康誠騎乗のミッキーパンプキン、ニュージーランドT3着で距離にメドが立ったスプリント重賞GIIIファルコンSの勝ち馬ジョーカプチーノ、前週の天皇賞・春で波乱の立役者となった松岡正海が騎乗する同じ“マイネル軍団”マイネルエルフ、GI桜花賞4着の牝馬ワンカラットなど、いずれも一発があっていい実力を秘めている。
 07年には3連単で973万円の超配当を生んだレースだが、これら伏兵たちが再び大波乱の主役となるか。

■第14回GI NHKマイルカップ
5月10日(日)東京・東京競馬場 1600メートル芝・左
サラ系3歳 オープン(国際)牡・牝(指定)定量 発走15:40

1(1)ゲットフルマークス 57 田中勝
1(2)ミッキーパンプキン 57 岩田
2(3)ジョーカプチーノ  57 藤岡康
2(4)サンカルロ     57 吉田豊
3(5)ツクバホクトオー  57 吉田隼
3(6)アイアンルック   57 小牧太
4(7)ワンカラット    55 藤岡佑
4(8)スガノメダリスト  57 勝浦
5(9)マイネルエルフ   57 松岡
5(10)グランプリエンゼル 55 内田博
6(11)ダイワプリベール  57 後藤
6(12)ラインブラッド   57 福永
7(13)レッドスパーダ   57 横山典
7(14)タイガーストーン  57 蛯名
7(15)ティアップゴールド 57 池添
8(16)ブレイクランアウト 57 武 豊
8(17)アドバンスヘイロー 57 柴田善
8(18)フィフスペトル   57 安藤勝

※出馬表、成績などのデータは、必ず主催者であるJRA発行のものと照合し確認してください。
※レース格付けは従来のもので表記しています。
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